我が子が不登校になってしまった…
なぜうちの子が?
これからどうしたらいいんだろう?
育て方がいけなかったんだろうか?
周りに不登校の子どもはいない。孤独感にさいなまれ、親である自分自身を責めてしまう日々。先が見えない現実にどうして良いかわからない。
私の娘は中学1年生のときに不登校になりました。真っ暗なトンネルの中で出口が見えない。そんな感覚でした。
子どもさんの不登校で悩んでいらっしゃる方に、是非お伝えしたいことがあります。
シングルマザーの私が娘の不登校に直面したときに学んだこと。
不登校に悩んだとき、周りに相談することで「ひとりじゃない」と知ることの大切さ。そして新たな視野を持ち娘と関わることで、娘に起きた変化をまとめました。
不登校の現状

娘が不登校になったとき、私の周りでは不登校の子どもさんの話を聞いたことがありませんでした。
ナイーブな問題でもあるので表面化しにくい不登校。実際にはどのくらいの数になるのでしょうか。
2023年度の小中学校における不登校児童生徒数は過去最多の34万6482人となり、前年度から47,434人(15.9%)増加しました。この増加は11年連続で、30万人を初めて超えました。
内訳は以下の通りです。
・小学校:13万370人(前年度比24.0%増)
・中学校:21万6112人(前年度比11.4%増)
児童生徒全体に占める不登校の割合は3.7%で、1000人あたり37.2人となっています。また、年間90日以上欠席した児童生徒は19万392人で、不登校全体の55.0%を占めています。
高等学校における不登校生徒数も68,770人(前年度60,575人)と過去最多を記録し、前年度から8,195人(13.5%)増加しています。
文部科学省【令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要】はこちら
不登校は決して珍しい問題ではありません。
娘のことを周りに相談するようになってから、私の周りにも不登校のお子さんや、予備軍の子どもさんが少なくないことに気付きました。
学校に行けなくなった娘

中学1年生の2学期、娘は学校に行けなくなりました。はじめは「お腹が痛いから休む」と言っていましたが、そのうち理由も言わずに欠席するように。保健室登校もできず一切学校に行かなくなった娘。
家では自室に閉じこもり理由も話してくれない。学校にも相談しましたが明確な理由はわからず。
なぜうちの子が?私がいけないんだろうか?母子家庭、フルタイムで夜勤もして子どもたちには寂しい思いばかりさせてしまった。我慢させてばかりだったから?と自分を責めることしかできず、娘の学校の生徒たちが制服を着て登校するのを見て涙が出ることも。
だけど辛いのは私ではなく娘なのだ。娘を守るためにも前を向こう。
寄り添う

どうしたら良いのだろうか?
どんなに自分を責めても現状は変わらない。今まで忙しさを言い訳にして娘のことが見えていなかった。この不登校は娘と向き合うきっかけをくれたのだ。先ずは娘に向き合うことが必要だ。
娘との時間を作るために夜勤をやめよう。
当時の職場は夜勤ができないのであれば正社員から嘱託になるしかなかったのですが、「今は娘が優先」と考え、給料は下がりましたが嘱託として働くことを選びました。
専門家に相談する

職場で娘のことを相談するうち、信頼できる児童精神科の医師を紹介していただくことに!
※児童精神科はネットでも簡単に検索できます。信頼できる先生を見つけることが大切です。
参考資料:病院なびはこちら
厚生労働省【児童思春期精神科専門病床の分布】はこちら
娘は受診することはできませんでしたが、専門の先生に相談することで、自分の中で娘にどのように接していくべきかを整理することができ安心に繋げていくことができました。
そして別の方からは新聞に掲載されていた相談窓口を教えていただきました。その相談窓口での出会いも私にとっては大きな気付きとなるものでした。
参考資料:厚生労働省【こころもメンテしよう〜若者を支えるメンタルヘルスサイト〜】はこちら
生きていてくれたら、それだけでいい

私の相談に乗って下さった方は、当時、高校生のいじめ自殺問題で第三者委員を務める方でした。
私の話を真摯に聞いていただき、最後に少しだけ亡くなった高校生の親御さんの話をしてくださいました。
ご遺族に会われたとき、親御さんがおっしゃったこと
『学校なんて行かなくて良かった。休んでくれたら良かったのに』
不登校は子どもからのSOS
学校に行けないことは悪いことではない。娘は学校に行かない選択をして自らの命を守ったんだ。
まじめな子ほど親に「学校に行きたくない」と言えず、自分を追い詰め逃げ場を無くしてしまう。学校だけがすべてではないのに、学校に行くというレールから外れることが世界の終わりのように感じてしまう。
みんな一緒でなければならないという文化に基づいた日本の教育が、子どもや親を追い詰めてしまうこともあるんですよね。
家庭が安心できる場所に

娘が不登校になったばかりの頃、なんとかして学校に行かせることができないか模索しました。
けれど、不登校に関わる色々な方のお話を聞かせていただく中で、学校に行くことがすべてではない。どんな娘であっても私にとっては大切な子ども。娘は娘であればいい。そのまま受け入れようと覚悟ができました。
娘がしたいことをさせて否定しない。できるだけわがままも聞く!(もちろん、できないことはちゃんと伝えました!)
休みの日は娘に「どこに行きたい?」と聞き、娘が行きたい場所へ連れていく。
そんな時間を過ごしていくなかで、少しづつ娘の気持ちも変化してきたようでわがままを言うことも無くなっていきました。
その後、パワーを充電した娘は「高校に行きたい」と自ら目標を決めて、中学3年生から学校に復帰。不登校中は、私が先回りして準備した参考書やスマイルゼミなどには一切目もくれなかったのに、突然「塾に行きたい」と勉強も始めました。
たまごの中にいる子ども

娘の不登校を通して感じていたこと。
娘はたまごの中にいるんだ。無理に外部から圧力をかけて割ろうとすると中のひよこ(娘)は死んでしまう。親はあたためて見守るだけ。娘が自分の力で殻を割って外に出てくる日を待とう。
1年7ヶ月あたため続けた結果、娘はもう一度生まれてきてくれました!
まとめ
これは私と娘の事例です。
子どもたちそれぞれに個性があるので、どこの家庭にも当てはまるものではありませんが、少しでも参考になるところがあれば幸いです。
ひとりじゃないですよ!周りの助言が世界を広げてくれることもあります。
子どもさんとパパ・ママが幸せを選んでいけますように!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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